建築士会佐久支部会員・新津史也さんが勤務する㈲新津技建による、能登の復興への取り組みをご紹介します。
佐久穂町の工務店「新津技建」は、能登半島地震で被災した石川県七尾市の老舗「高沢ろうそく店」の歴史的建物の再建に、現地の職人と協力して取り組んでいます。建物は国登録有形文化財であり、復興の象徴となることが期待されています。

・地鎮祭
2024年1月1日の能登半島地震で倒壊した高澤ろうそく店再建に向け、今年5月に地鎮祭を行いました。工期は1年半に渡り、2027年1月1日に本店舗での営業再開を目指し作業を進めていきます。

 

 

・現場調査
建築構造学をご専門とされる日本女子大学の江尻憲泰先生にお越しいただき、残すべき建材などを話し合いながら今後の施工について打ち合わせを行いました。

 

 

・拭き漆
店舗復元のため輪島の地元大工の方に材木の仕上げとなる「拭き漆」を教えていただきました。

 

 

・解体作業
既存の柱を傷つけないよう丁寧に解体作業を行なっています。解体をしながら先人のやり方を学び、施工時に活かしていきます。

 

 

・土壁の再利用
解体作業ででた土壁は一度雨晒しにし、さらに左官屋が粘土質の高い土に仕上げ、再利用する予定です。自然素材の建材は可能な限り再利用し、新しく用いる建材は地域産にこだわるなど能登復興に向けたより良い循環が生まれるよう努めています。