佐久の観世音菩薩さまをめぐる、佐久三十三番札所巡り。
北相木村の「経の岩屋」がその17番目の札所で、南向き観音として別所北向観音とともに有名です。
岩の間から、顔を出した猪のような外観のお堂に本尊として祀られているのは、永禄年間の領主依田興繁が京都市輿水寺より奉持したと伝えられている厄除聖観音です。
火災に合いながらも、本尊は焼失を免れ、また本堂も再建されたこの岩屋は、御朱印を頂ける、北相木村の大龍寺様の歴代の和尚により守られてきた。
参道には、愉快な顔立ちの石像が並び、すぐ近くには大龍寺住職の育てる日本蜜蜂が盛んに蜜を運んでいました。(刺されないようにお気をつけください)
北相木村の大龍寺は、大きく張り出した屋根が特徴の、曹洞宗の寺院です。立派な虹梁、北斎画と伝わる絵画、などが見物です。
15番札所 妙音寺・16番札所 宮の平については現存する建物がない為割愛させていただきました。御朱印については、それぞれ妙音寺は野沢成田山薬師寺・宮の平は大龍寺にて頂けるそうです。
No.69号は「15番札所妙音寺」の予定でしたが、石碑(写真掲載)があるだけで残念ながら建物は現存していませんでした。それでは「16番札所宮の平観音堂」を表紙にと思ったのですが、ここも建物が現存せず、石碑すらありませんでした。そんなこんなで、今回の表紙は「17番札所経の岩屋」ということに相成りました。